げんじ   あんせい  つかい    おく     おうい
        元二の安西に使するを送る  王維 作

                  いじょう  ちょううけいじん
  渭城朝雨潤輕塵     渭城の朝雨輕塵をうるおす
                 かくしゃせいせいりゅうしょくあらた
  客舎青青柳色新     客舎青青柳色新たなり
                 きみ  すす さら   つ     いっぱい さけ
  勧君更盡一杯酒     君に勧む更に盡くせ一杯の酒を
                  にし      ようかん   い        こじんな
  西出陽關無故人     西のかた陽關を出ずれば故人無からん

【作者】王維(699〜755)  中国山西省生まれ  盛唐の著名な詩人

【通訳】渭城の町には朝の雨が降って、軽い砂ぼこりをしっとりぬらしている。旅館の前の柳は雨に洗われて、青々とした葉の色を見せている。さあ君、ここでもう一杯酒をのみたまえ。西の方、あの陽関を出てしまえば、もう共に酒を飲み交わす友もいないだろうから。

【語訳】*元二…元は性、二は次男  *安西…安西都護府。今の新疆省   *渭城…長安の、渭水をはさんだ対岸の町。  *客舎…旅館  *青青…柳の葉の青いこと。  *陽関…南の関所   *故人…友

【解説】中国では別れに際して、柳の枝を手折ってはなむけにする習わしが古くから有ます。 柳(りゅう)→ 留(りゅう)の音通によって、引き留めるの意を表します。また、枝を環にするところから、環(かん)→ 環(かん)の音通によって、早くお帰りの意を表しています。